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M&A(企業買収)その8〜デューデリジェンス(DD)〜

こんにちは、naganoです。
前回まで7回に渡りM&Aの大枠の流れ、買収戦略立案、ターゲット企業の選定、FA選定、企業価値算定、買収スキームの着眼点、基本合意について説明してきました。

第1回:M&A(企業買収)その1〜M&Aの流れ〜
第2回:M&A(企業買収)その2〜買収戦略の立案〜
第3回:M&A(企業買収)その3〜ターゲット企業の選定〜
第4回:M&A(企業買収)その4〜フィナンシャル・アドバイザー(FA)の選定〜
第5回:M&A(企業買収)その5〜企業価値算定〜
第6回:M&A(企業買収)その6〜買収スキームの着眼点〜
第7回:M&A(企業買収)その7〜基本合意〜

基本合意を締結すると本格的なデューデリジェンス(DD)が開始されます。買い手にとってDDは案件の成否を左右する最も重要な手続であるといっても過言ではありません。今回はDDの目的及び種類について説明いたします。

DDの目的

DDの目的は大きく①買収対象企業の抱えるリスクの抽出。②買収後の経営統合の準備。の2つです。

買収対象企業の抱えるリスクの抽出は、会計士や弁護士などの専門家による入念な精査が不可欠です。留意しなければならないことは、買収価格の大きさとリスクの大きさは必ずしも比例しないということです。買収価格が小さくても潜在的な大きなリスクを抱えているケースもあります。

また、DDでは買収対象企業に関する詳細な経営情報の開示を受けることができます。その機会を利用して買収対象企業の経営実態を把握し、買収後の統合計画策定に役立てることも重要です。DDでの分析結果を通じて、買収によるシナジー効果とリスクを明らかにして、シナジー効果を最大限に発揮させ、リスクを最小限に抑えることを意図した統合計画を策定することが重要です。

財務DD

財務DDとは、財務、会計、税務面から過去の損益状況を調査し、現在の財務状況および将来の損益予測のベースを確認するための調査のことをいいます。単に会計処理の誤りや簿外債務を抽出するにとどまらず、将来の事業計画の前提を検証するという点が重要です。なぜなら、将来の事業計画の妥当性は買収価格のみならず統合計画にも影響を与える問題だからです。その意味ではビジネスDDと調査項目が重複する部分も多く、財務DDはビジネスDDの結果の数値的な裏づけを取るという面も併せ持ちます。

法務DD

法務DDとは、法的なリスクを抽出し、買収スキームや買収価格、最終契約などの交渉を効果的に進めるための情報収集・調査のことです。法務DDで発見された法的リスクにたいしては、金額換算が可能なものは買収価格に反映するか、もしくは将来そのリスクが発現した場合に売り手がそのコストを負担することを表明・保証させるなど何らかの対応策を施すことになります。独占禁止法や外国貿易法等に抵触するなど、検出されたリスクが重大である場合は買収を断念せざるを得ないこともあり、法務DDは欠くことのできない手続きです。

ビジネスDD

ビジネスDDとは、買収対象企業の事業性および統合によるシナジー効果とリスクを評価するための調査のことです。ビジネスDDの結果は、買収後の収益予想と統合計画策定に活かされます。ビジネスDDの結果により、当初予想していた収益見通しに変更があれば、買収価格に反映されることになります。また、ビジネスDDにより明らかにされた期待されるシナジー効果やリスクをもとに、統合の青写真が描かれることになります。

人事DD

人事DDとは、人事・労務の観点からM&Aに伴うシナジー効果とリスクの可能性を評価するための調査のことです。一般に買収による最大のリスクは、従業員のモチベーション低下により当初期待した業績が達成できないことにあります。また、シナジー効果の面でも人件費削減やスキル移転による能力向上など、人事・労務に関する部分は非常に重要です。

IT DD

IT DDとは、情報システムの構成と活用状況を把握し、IT統合の可能性を評価するための調査のことです。いまやITは業務の根幹をなしていて、業務プロセスはITと深く結びついています。企業の競争力の源泉がITに大きく依存していることも珍しくありません。それだけに、M&A後もITをうまく活用しつづけることができるのか、統合によりさらなるコストダウンが可能なのかを早い段階で見極めておくことが重要です。特に、事業運営に必要な情報システムやデータをうまく切り出すことができるかどうかは重大な問題になります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回デューデリジェンス(DD)の目的と種類についてざっくりと説明しました。DDはかなり高度な知識が必要になります。上手に外部の専門家を使いながらM&Aに関わるリスクを最小にしてもらえればと思います。

弊社ではM&Aを積極的に行っています。「同志的融合」を目指し様々な企業様と夢を語り合えればと考えています。こちらのページを是非ご覧ください。