5Gを恐れるな

スマホを使っている方は昨年からあちこちで『5G』の言葉を耳にあるいは目にされていると思います。
世間は一体何を騒いでいるのかと置き去りにされない為にも、今回は5Gに触れてみましょう。

まず最初に「5Gって何?」という方も多いと思われます。
正確には『第5世代移動通信システム』で、読みはファイブジーでもゴジーでも両方OK。
いきなり5Gの話に飛び込む前に、5Gに至る通信規格の歴史をおさらいしましょう。

1G:1980年代〜

1Gはアナログ式の通信システム、規格としてこの世に生まれました。
この規格を使わんとアナログ式の携帯電話が1987年頃に初めて登場したと言われています。
この時の1G規格で出来たことは通話だけですが、電話を持ち運べるという現代では当たり前の概念を初めて誕生させました。
ちなみにショルダーフォンの短い全盛期はこの時期。

2G:1990年代〜

90年代から2Gが普及しはじめ、通信方式がデジタルに変化。
ここからメール利用やネット回線の接続が実現できるようになります。
ただしこの当時の通信速度は最大でも28.8Kbpsで秒速にすると3.6KB。
50KB以下の画像が主役の時代です(それでも読み込みに10秒以上掛かる)。
着メロや待受画像をダウンロードしたり、何時間もiモードに耽った人も多いのではないでしょうか。
(パケ死の概念もこのあたりで生まれました)

3G:2000年代〜

3Gになると通信速度が100Mbps級へと数百倍に向上。
これによりメガバイト単位のファイルのダウンロードも数十秒程度と一気に容易になり、着うたが普及し、携帯電話でネットを楽しむというユーザーが増え始めました。

4G:2010年代〜

通信速度が更に向上して100Mbps〜1Gbpsに拡大。
00年代からスマホが登場していましたが、既存のガラケーより画面が大きいことから、動画等のメディアコンテンツの視聴やネット利用などでスマホの需要が高まり、4Gでパワーアップした通信速度は遺憾なく発揮されました。
(契約プランの通信量内の話ですが……)

おおまかにはこのような歴史と進化を歩んできました。
そして2020年代は本格的な5Gの普及と言われています。
では5Gは4Gと比べて何が変わったかというと、以下の3つが大きな特徴と言われています。

 #通信速度の向上
 #同時接続数の増加
 #少遅延化

4Gで数十秒掛かっていたダウンロードが数秒になり、5Gで接続できる機器(WEBカメラやIoT家電など)が増え、そしてそれらの無線接続でのレスポンスが向上するというものです。
まぁ性能向上は分かるけど、騒ぐほどのことかな……? と思う人はその通り。
世間が騒ぎ立てているのは5Gの性能というよりは、5Gという新規格をどの国が市場へより早く、より多く並べられるかが焦点になっています。
今後数年で現れる5G対応端末――殆どの人は最新型のスマートフォンでしょう――では、私達にどんなメリットがあるのでしょうか?
もしかしたらそれは大騒ぎするほどのことではないかもしれません。

なぜなら4Gも5Gもキャリア(DoCoMo、au、ソフトバンク等)が提供する基地局の電波を使っている以上、通信量の問題があるからです。
今使っているスマートフォンですら毎月数GBでは全然足りないと言っている人は大勢います。
じゃあ5Gになったら? もしかしたらいい加減上限撤廃をしてくれるかもしれません。

5Gになったスマートフォンでのネット利用は高速化してさぞ快適になるでしょう。でもそれは契約プランの通信量内でのお話。
これは言ってみれば最大●GBという歩数計の付いた乗馬体験で、5Gは乗れる馬がもっと早くなっただけで、歩数計で設定された以上は早く走り続けられないのです。
キャリア側が通信量(歩数計)の上限を上げるか撤廃しない限り、5Gの恩恵を感じられるのはあくまで契約プランの通信量内になるでしょう。

さすがに現行の4Gの契約プランの内容を5Gに踏襲するにはキャリア側もまずいと感じているのか、通信量の上限撤廃の話も浮かんできているようです。
ただ、上限撤廃という恩恵を受ける為には、今より更に高い月額料金はお決まりコースでしょうし、もしかしたら一定以上の通信量を超えたら現行プランほどではなくても通信速度を下げるなどの措置はありえます。

ここで私達のような通信が必須――ネットにあるWEBサイトという商品を扱う側の視点で5Gを見ると……やっぱり騒ぐほどではありません。
もしキャリアが通信量の上限をどうにかしてくれるなら、我々WEBサイトを作る側は動画などの大容量のコンテンツを多く扱えると喜ぶでしょう。
4Kクラスの高画質動画や画像を大量に扱う超リッチなWEBサイトが作れますね。
でも現在のWEBサイトの利用者の半分以上がスマートフォンユーザーであり、全スマートフォンユーザーの通信上限が撤廃されないなら、どんな利用者・環境でも快適にWEBサイトが見てもらえるように閲覧環境は低めに設定すべきです。
つまりは通信上限変わらない=WEBサイト(のコンテンツ)も変わらないという話です。

ということで世間で騒がれる5Gが広まっても、残念ながらWEBサイト制作側の立場で受けられる恩恵は少なく、利用者にとってもWEBサイトが大きく変化するなどの分かりやすさはありません。

別にWEBサイトで4Kや8Kの動画を扱いたいとは思いませんが(お客様の成果に繋がるなら喜んで考えますが)、新技術が出てもその恩恵が受けづらいとなると、ユーザーのことを考えてキャリアにはもう少し……と思わなくもないですね。
出先でスマートフォンを上限気にせず使える未来はまだでしょうか。

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この記事を書いた人: ito

ビーズクリエイトで主にディレクション・コンサルティング・分析等を担当しています。

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