東信地域の皆さま、こんにちは。上田市在住の信州ひろみです。ロピアに毎日通ってます。この間冷凍のカンジャンケジャンや参鶏湯とチャミスルを買って韓国パーティーしたんですが、控えめに言って最高でした。
さて、私たち東信に住む者にとって、これほど大きなニュースはありません。 2025年、信州最古の温泉地、別所温泉の北向観音(きたむきかんのん)開創1200年という記念すべき年を迎えます。
この節目に合わせて、昭和36年(1961年)以来、実に64年ぶりとなる前立本尊(まえだちほんぞん)の御開帳(ごかいちょう)が、2025年10月11日(土)から11月9日(日)までの約1ヶ月間、執り行われます。
しかも今回は特別です。通常は固く閉じられた厨子(ずし)に納められている絶対秘仏の御本尊「千手観世音菩薩(せんじゅかんぜおんぼさつ)」が、記録上初めて御簾越し(みすごし)に開扉されることが決定しました。これは本当に一生に一度の機会です。
この記事では、この歴史的な御開帳を最大限に楽しむための背景知識から、混雑を避ける参拝のヒント、そして別所温泉周辺の立ち寄りスポットまで、全体を俯瞰した攻略法をお届けします。
【解説】北向観音御開帳の歴史的背景と「片参り」の意味
まず、北向観音とは一体どのようなお寺で、なぜ御開帳が重要なのかを解説します。

信州仏教の始まりと「北向き」の理由
北向観音は、平安時代初期の天長2年(825年)に、比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)の慈覚大師円仁(じかくだいしえんにん)によって開創された霊場です。
【専門用語解説:開創(かいそう)】
寺院を新たに創建することです。2025年は常楽寺とともに開創1200年の節目となります。
常楽寺の裏山に火口が出現し、そこから紫雲がたなびき、金色の千手観音菩薩が北向山の桂の木の梢(こずえ)に留まった、というインパクトのあるストーリーから、北向観音は始まったと伝えられています。
そして、北向観音のお堂が北向きに建てられているのは、とても珍しいことです。これは、動かない北極星に向かって建てられ、永遠に人々を見守り続けるという観音様の深い願いが込められているからです。
「善光寺だけでは片参り」―全体を捉える信仰のカタチ
長野県の信仰において、北向観音を語る上で欠かせないのが「善光寺だけでは片参りになる」という言い伝えです。
- 善光寺(南向き): 来世(らいせ)の幸福、すなわち「来世往生(らいせおうじょう)」を祈願します。
- 北向観音(北向き): 現世(げんぜ)の幸福、すなわち「現世利益(げんぜりやく)」を祈願します。
善光寺と北向観音の両方を参拝することで、現世から来世まで、人生をまるっとご利益で満たすことができると考えられてきました。
物事の本質を突けば、人間は現世を生きているわけですから、現世の利益を疎かにしては片手落ちです。この二つをセットで考えることで、私たちは人生の全体を見据えた丸焼きの考え方を学ぶわけですね。
史上初の秘仏拝観と「ご縁」の結び方
今回の御開帳がなぜ特別なのか、そして参拝時に絶対に外せない見どころをご紹介します。

絶対秘仏「御本尊」の御簾越し開扉という奇跡
今回の御開帳の最大のメリットは、北向観音の歴史上初めて、絶対秘仏とされる御本尊「千手観世音菩薩」が御簾越しに開扉されることです。
【専門用語解説:秘仏(ひぶつ)と御簾越し(みすごし)】
- 秘仏: 普段は公開されない仏像のことです。
- 御簾越し: 仏像を直接見るのではなく、すだれや薄い布越しに拝む、古来の形式です。これは、仏様の尊厳を守りつつ、その存在を「見る」のではなく「感じる」という、信仰の純粋さを保つための行為です。
参拝料(一般1,000円、小学生500円)を納めてお清めを受けた方のみ、本堂の内陣(ないじん)に入って、前立本尊と御簾越しの御本尊を拝観できる特別な体験ができます。内陣に入ることで、外陣(げじん)からは見えなくなる幕の内側で、じっくりと祈りを捧げることができますので、ぜひ内陣への参拝をおすすめします。
「ご縁の橋」回向柱と身代わり札の功徳(くどく)
御開帳期間中、本堂の前には回向柱(えこうばしら)が立てられます。
- 回向柱の意味: この柱は、前立本尊の御手と「善の綱(ぜんのつな)」という5色のひもで結ばれています。この柱に触れることは、前立本尊に直接触れるのと同じご利益(無病息災、良縁成就など)があるとされ、「ご縁の橋」とも呼ばれます。
また、北向観音は厄除けの観音様としても知られています。江戸時代の善光寺大地震(1847年)の際、北向観音のお札が割れることで、持ち主を救ったという「身代わり札」の奇跡の逸話が残されています。今回の御開帳を記念して、この奇跡にちなんだ特別な「厄除身代観音」のお札が数量限定で授与されますので、ぜひチェックしてみてください。
混雑を避け、湯とグルメまで楽しむ丸焼き大戦略
64年ぶりという稀な機会だからこそ、多くの参拝客が予想されます。課題を理解し、効率的に参拝する戦略が必要です。

駐車場の制限と公共交通機関の重要性
御開帳期間中は周辺の混雑が予想されます。
自家用車の場合、利用できる駐車場は主に第1駐車場、第3駐車場(有料:1台500円)に限られ、北向観音まで徒歩で約10分、常楽寺まで徒歩約7分かかります。観音下駐車場や観音前駐車場は駐車できませんので注意が必要です。
上田電鉄別所線(上田駅から約30分)を利用し、終点の別所温泉駅から徒歩で向かうのが、渋滞を気にしない最良の手段です。車を利用する場合は、将軍塚駐車場(しょうぐんづかちゅうしゃじょう)などの駐車場を利用し、運行予定の無料シャトルバス(将軍塚〜観音前〜観音下を巡回)を賢く利用しましょう。また、拝観時間(9:00〜16:00)に合わせて朝早く訪れる「朝活」参拝も混雑回避には効果的です。
湯場情緒と立ち寄りグルメを堪能する
別所温泉は、京都や鎌倉に例えられる「信州の鎌倉」と呼ばれており、歴史的スポットの宝庫です。参拝で心を満たした後は、温泉とグルメで体も満たしましょう。別所温泉は「湯治(とうじ)によって人々の病を癒す」という役割を担ってきた歴史があります。
別所温泉のおすすめグルメ
- 長谷川とうふ店: 創業78年の老舗豆腐店。揚げたての厚揚げや、ヘルシーで素朴な味わいの豆腐ドーナツは食べ歩きにぴったりです。
- ハレterrace参道仲見世店 お多福TORAYA: 料理人の独創性が光るジェラート店です。「しいたけごぼうチョコ」や濃厚な「黄金ピスタチオ」など、変わったメニューに挑戦するのも楽しいですね。
- そば久: 常楽寺への参道入口にあるそば処です。北海道産の石臼挽き手打ちそばと、旬の地物野菜の天ぷらは格別です。
- 温泉: 大湯、石湯、大師湯の3つの共同浴場(外湯)があり、立ち寄り湯を楽しむのが別所温泉の定番の楽しみ方です。北向観音の手水舎が温泉になっているのも、この土地ならではの贅沢です。
参拝、歴史探訪、温泉、グルメ。これら全てを隙なく楽しんで、別所温泉エリアの魅力を余すところなく丸焼きにしていきましょう。
まとめ:人生のご縁も、現世の利益も、全てを丸焼きで掴む
上田市別所温泉の北向観音御開帳は、64年ぶり、開創1200年という節目に執り行われる歴史的な大行事です。
特に、史上初めて御簾越しに拝観できる絶対秘仏「千手観世音菩薩」とのご縁、そして、本堂前の回向柱に触れてご利益をいただく体験は、今回の御開帳でしか得られない特別なものです。
混雑対策としては、公共交通機関の利用を第一に考え、早朝参拝を心がけましょう。そして、参拝後は「信州の鎌倉」別所温泉に残る国宝の八角三重塔や、心温まる立ち寄りグルメを巡り、旅の全体像を楽しみ尽くしてください。
私たちが仕事でウェブサイトをディレクションする際も、一部の課題にフォーカスするだけでなく、ユーザー体験、集客、デザインといった全体を俯瞰し、丸ごと改善案を提案します。この御開帳の攻略法も同じで、計画の時点で全てを丸焼きにして捉えるのが、成功の秘訣ですね。
皆さまの御開帳での「ご縁」が、現世でのさらなる幸福に繋がることを願っています。
私たちビースクリエイトは、東信地域を拠点に、お客様の事業の全体像を捉えたWeb戦略のディレクションと制作を行っています。ウェブサイトやWeb集客についてお困りごとがありましたら、お気軽にお問い合わせください。






