ヒートマップ見たら「コンテンツの占有面積が広ければ注目度が高い」はウソだと判明!

ウェブサイトのUI/UXデザイナーを始め、回遊導線を設計するディレクターなどが気になる事項の一つに、いわゆる「注目コンテンツ」がユーザーにきちんと注目されているかどうか?見て欲しい部分がちゃんと見られているのかどうか?ということがあると思います。

一般的に、注目して欲しいブロックやリンクボタンなどはページの上部に配置するべし、というのが鉄則だと思います。
いわゆるCTA(コールトゥアクション=問い合わせボタンやリンクバナーなど)はできるだけファーストビュー(最初に画面表示されるページ上部の領域)の中に配置することで、注目度を上げたり問い合わせやリンククリックというユーザーアクションを起こしやすいサイトデザインを作ります。

ブログやニュース記事が中心のメディアサイトなどでは、「新着記事」「注目記事」「ピックアップ」などの特殊なブロックが配置されていたりもします。特におすすめ記事などは、アイキャッチ画像を大きく見せる、などのインターフェイス上の工夫もなされていますよね。

見てほしいコンテンツほど大きく表示させたい。

これは作り手にとっては一種の人情でもありますし、それなりに過去の経験値からロジカルに導き出された結果でもあります。
実際に、目立たないテキストリンクよりも大きめのバナーリンクの方がクリック率が高いことはご承知の通りです。

なるほど、では占有面積を大きくすれば、そのぶんよく見てもらえるんですね!

そんな声が聞こえてきそうですが、私はあえてここに「待った」をかけたいと思います。
理由は単純、いちユーザーとして自分が「大きい面積のコンテンツだからといって、よく見るわけではない」ことを実感しているからです。

実際、皆さんはどうでしょうか?
画面中央に大きく表示されたバナー画像、一応目には留まりますが、それほどじっくり見ないでスクロールしてしまうことも多くないですか?

ちなみに当社の代表はトップページによくあるスライド・カルーセル(いくつかの画像が横方向にスライドして連続的に表示されるアレ)は基本的に見ない、と断言していました。確かにそこにある全ての画像を見ることの方がマレです。

このような、ウェブサイト上の注目度を知るためのツールとして、ヒートマップツールがあります。

無料のものから有料のものまで様々なものがあり、当社でもいくつかのツールを使い分けていますが、個人的に分かりやすいと感じたのは「ミエルカヒートマップ」に実装されている「アテンションヒートマップ」という機能。

滞在時間を計測することで、いわゆるページ内の熟読度(どれだけの時間をかけて見たか)というのを「見える化」したものです。

⇒ ミエルカヒートマップについてはこちら

当社の運営母体である唐沢農機サービスが手掛けている、農業に関するコンテンツメディア「TSUCHIKAU(ツチカウ)」というサイトがあります。スマホ画面で見てみましょう。

ページを開くと、ロゴの下に大きな新着記事のカルーセルブロック。

その下に記事ごとのアイキャッチ画像が大きめにいくつか表示。

さらに下にいくと、小さめのアイキャッチ画像が2列で表示。

「サイトの占有面積が広ければ注目度が高い」
この仮説が本当ならば、ページの注目度(アテンションヒートマップ)は上から下に行くに連れて低くなっていくでしょう。

しかし実際はそうではありませんでした。
ヒートマップの画面を特別に公開します。

ちょっと見辛いかもしれませんが、向かって左側がアテンションヒートマップ。
(右はスクロールヒートマップ:ユーザーがどこまでスクロールして離脱したかを表しています)

この結果をみると、一番上のカルーセル部はともかく、2番目の「大きい画像ブロック」よりも3番目の「小さい画像2列のブロック」の方が明らかに注目率が高い(滞在時間が長い)ことがわかります(!)。

記事コンテンツなので、たまたまそこに表示されている記事が興味を引かない内容だったのかな?と一瞬思いましたが、およそ10日間の運用の結果であり、その間にも記事は次々に更新されているのでそういうわけでもなさそうです。

明確な理由は現時点ではよくわかっていません。
アイキャッチの画像が記事タイトルなどの文字に比べて大きすぎるためにスルーされているのか、スマホ画面いっぱいの画像というのが「記事」ではなく「背景」とか「写真ギャラリー」に見えているのか、はたまたアイキャッチ画像の選び方がイマイチなのか。

なぜなのか?は一般ユーザーに直接聞いてみる以外に答えはなさそうですが、無意識にスクロールしたり画面を止めたりする操作・動作によるデータをベースにしているヒートマップなので、意外なほど説得力があります。

「サイトの占有面積が広ければ注目度が高い」はウソだった、、ということになりますね。
ウソと言うよりも、「必ずしも全てがそうであるとは限らないことが判明した」ということですね。

ビーズクリエイトでは様々なお客様から、ウェブサイトの構築、リニューアル、コンサルティングのご用命をいただいておりますが、コンサルなどをしているとAnalyticsのアクセス解析による数値よりもヒートマップの結果を見る方が分かりやすい、これ見るのを楽しみにしていました、などというお声を頂戴することもしばしばあります。

アクセス解析やヒートマップのデータは計測値であり、ウソをつきません。仮説検証だけでなく、思いがけない発見をもたらすこともあります。
当社のウェブコンサルティングではこの辺りも踏まえて分析とご提案を差し上げていますので、ぜひあなたのサイトにも知見を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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s.yamamoto

この記事を書いた人: s.yamamoto

駆け出しのWEBディレクターです。
令和入社ですが、バリバリの昭和世代(ロスジェネ)です。
生まれ育った東信地域の経済・産業に貢献できるよう日々精進しています。

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