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【会計初心者向け】これだけは知っておきたいビジネス会計(その3)

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こんにちは。妻に「パパって運と勢いだけで生きてるよね」と言われたカンバヤシです。根拠はありませんが、たしかに運は良いほうだと思っています:D

【前回までのあらすじ】

・1年で会社に多くの資金が必要な体質になってしまっていたことが判明!

・会社のダイエット計画(デトックス)を行うことに!

・社長<(`)> と 私)^o^( は近くにできたハンバーガー屋に行くこと

【会計初心者向け】これだけは知っておきたいビジネス会計(その2)

???(@@) 「あ、社長、私さん、お昼ですか??」

社長<(`)> 「お、新人のユトリくんじゃないか、お昼だよ、君も行くかい?」

ユトリ(@@) 「いいんですか、行きまーす!」

私)^o^( 「ユトリくん今日も元気ですね、最近できたというハンバーガー屋に行きましょう」

このブログの著者(カンバヤシ)はゆとり第一世代です。ユトリくんは若かりし頃のカンバヤシ新人時代をイメージしています。。

~~移動~~

社長<(`)> 「おおう、さすがに混んでるな」

ユトリ(@@) 「今日は空いてるほうですよ」

私)^o^( 「ユトリくんはよく来るんですか?」

ユトリ(@@) 「はい、週3くらいできてます。スペシャルバーガーが美味しいんですよ!」

私)^o^( 「すごいね、それにしようかな」

~~注文~~

<(`)> & (@@) & )^o^( 「いただきまーす!」

私)^o^( 「社長は何にしたんですか?」

社長<(`)> 「私は普通バーガーピクルス増し増しだよ。いつもこれなんだ。」

私)^o^( 「トッピングもできるんですねー。私はユトリくんおすすめのスペシャルバーガーにしました」

ユトリ(@@) 「むしゃむしゃ、やっぱりスペシャルバーガーはおいしいっすね!ところで、お二人は今日何のお話を?」

私)^o^( 「そうでした。会社のデトックスについてお話しようと思っていたんです。そうですね、ユトリくんは、このハンバーガー屋さんにとって、普通バーガーピクルス増し増しと、スペシャルバーガーどちらが売れたほうが良いと思いますか?」

ユトリ(@@) 「そりゃあ値段の高いスペシャルバーガーじゃないですかね?」

私)^o^( 「では、ちょっと分析してみましょうか。秘密のルートから、普通バーガーピクルス増し増しとスペシャルバーガーの原価情報を入手しました!」

・普通バーガー

⇒売値300円 原価120円 粗利180円 粗利率60

・ピクルス増し増しトッピング

⇒売値50円 原価5円 粗利45円 粗利率90

・普通バーガーピクルス増し増し

⇒売値350円 原価125円 粗利225円 粗利率64.3

・スペシャルバーガー

⇒売値500円 原価300円 粗利200円 粗利率40

私)^o^( 「仮に、普通バーガーピクルス増し増しとスペシャルバーガーが同じ金額だけ売れたとしましょう。」

【普通バーガーピクルス増し増し10個売れた時】

⇒売値3500円 原価1250円 粗利2250円 粗利率64.3

【スペシャルバーガーが7個売れた時】

⇒売値3500円 原価2100円 粗利1400円 粗利率40

私)^o^( 「このように、同じ金額だけ売れたと仮定すると、単価の安い普通バーガーピクルス増し増しの方が粗利が大きいんですね。」

ユトリ(@@) 「・・・粗利ってよく聞くんですけどなんですか?」

私)^o^( 「ここでは、売上から売上を作るのに直接必要な原価を引いたものを粗利と言っています。例えば、ハンバーガーのバンズやお肉、野菜、ピクルス等の材料です。」

ユトリ(@@) 「単価が高いからって粗利が良いとは限らないんですね!」

私)^o^( 「ハンバーガーひとつあたりの粗利はスペシャルバーガーの方が高いですが、粗利率が低いため、売上同額の場合にこのような粗利の差が生じます。」

ユトリ(@@) 「粗利率ってなんですか??」

私)^o^( 「粗利が売上の何%を占めるかってことです。粗利200円、売上500円だったら、200円÷500円で40%です。粗利率が高いほうが、同じ売上で多くの粗利を確保できると思ってください。」

社長<(`)> 「・・・なるほど、売上が伸びたと喜んでいても、粗利が増えていないこともあると言うわけか?」

私)^o^( 「そうです!A社の前期の決算は、まさしくそのような状況でした。売上は増えていましたが、粗利率の低下が見られました。粗利が下がるということは仕入が増えるということです。仕入が増えるということは、事業に必要な資金が増えるということです。そのために貴社は1年で「資金がより多く必要な会社」になってしまったんですね。」

社長<(`)> 「では、デトックスするには、粗利率を上げれば良いのかな?」

私)^o^( 「仰る通り、粗利率が高くなれば、仕入等の運転資金が減少し、資金繰りが改善します。また、粗利率を上げる取り組みには他の効果も多くあるんですよ。その前に、、、社長、売上を上げようと考えると、どんな施策が思いつきますか?」

社長<(`)> 「そうだなあ新しく展示会に出店するとか、広告を打つとか?」

私)^o^( 「そうですね!そのようなプロモーションを行うことが考えられます。そうしてそのプロモーションの結果、「広告費」が膨らむんですね。そうすると会社の「経費」が増えますね。するとますます会社に必要な資金は増えてしまうんです。結果的に売上も増えたとして、粗利率が変わらない、もしくは減ってしまったとしたら、仕入も増大し、事業に必要な資金が急激に増加してしまいます。」

社長<(`)> 「仮に得意先からの売上の入金が1ヶ月遅くなったら、、、危険かもしれないな。」

私)^o^( 「そうなんです、黒字倒産という言葉を聞いたことがあると思いますが、会社の急成長期程資金をきちんと見てあげないと痛い目に合うんです。では今度は粗利率を上げる取り組みについてどんなことがありますか?」

社長<(`)> 「まずは注力する商品を粗利率の高い商品にシフトすることだったり、、仕入先を見直してまとめるとか?」

ユトリ(@@) 「値上げもいいんじゃないですか?」

私)^o^( 「そうですね、すべて正解です!そしてどれも、経費が大きくかからないんです。どれも会社側の「工夫」ですね。この工夫によって、経費も増やさずに粗利を確保しつつ仕入を減らし、結果として会社に必要な資金が減るんですね。そして、その目指すべき体質(粗利率改善)と合わせて、プロモーションを行うことが重要です。」

社長<(`^´)> 「よーし決めた、我が社もダイエットするぞ!そうと決まれば今すぐ行動だ!さあ行くぞユトリくん!」

ユトリ(@@) 「!!?どこに!?あ、社長、待って下さーい!!」

私)^o^(

つづく(次回は粗利と経費の関係性について!

【今回のまとめ】

・売上高を上げることを意識しがちだが、粗利と粗利率が下がってしまったら儲けは減ってしまう。

・粗利率を上げる施策は、同時に会社に必要な資金も改善する。経費をかけず、「工夫」で生み出すことができる可能性がある。

・粗利率を上げつつプロモーションを行うことで、事業規模を安全に拡大することができる。(粗利率を無視した事業拡大は危険)