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【柔軟な発想力】ラテラルシンキングとは?

こんにちは、naganoです。

みなさんラテラルシンキングという言葉を聞いたことがあるでしょうか?ロジカルは知ってるけどラテラルって何?という方も多いかと思います。今回はラテラルシンキングとは何か?どうやったらできるのか?またロジカルシンキングとの違いは?について書いていこうと思います。

ラテラルシンキングとは?

1960年代にエドワード・デボノが提唱した思考法で、固定概念や前提条件、世間一般に常識と言われていることなどにとらわれず自由な発想をすることです。ラテラルシンキング(Lateral thinking)を和訳すると「水平思考」という意味になり、イメージとしては水平方向に幅広く自由な発想をして斬新でユニークなアイデアや発想をする思考法ということになります。

ロジカルシンキングとの違い

ロジカルシンキングは論理的な思考法になり、ラテラルシンキングが「水平思考」と呼ばれるのに対しロジカルシンキングは「垂直思考」と呼ばれます。物事に筋道を立てて正解に導いていく方法で、常識や経験などに基づき1つの正解を導きだします。

それに対し、ラテラルシンキングは道筋や解く順番など関係なく、自由な発想で答えを出すため必ずしも答えは1つとはなりません。

対局をなす思考法のように見えますが、必ずしもどちらかの思考法が優れているとか、どちらの回答が正解というわけではなく、問題解決方法を考える際に最初は常識にとらわれないラテラルシンキングで多くの案をだし、最終的に採用する案を検討する際にはロジカルシンキングで考える。といったように臨機応変に使い分けることが重要です。

ラテラルシンキングの具体例

水平思考、自由な発想と言われてもなかなかイメージしづらいですよね?「なるほど〜」って思えるクイズがあるので少し考えてみてください。

問題

あなたが家に帰る途中、オレンジが売っていました。おみやげにしようと2山買って買えるとちょうど親戚の子どもたちが3人遊びに来ていました。オレンジを数えてみると13個。この13個のオレンジを3人の子どもに公平にわけるにはどうしたらいいでしょう?

・解答例1:13個のオレンジを3人に4個ずつ分けて残りの1個を3等分する。
→ロジカルシンキング

・解答例2:全てのオレンジの重さをはかって同じ重量ずつ分ける。
→ロジカルシンキング

・解答例3:オレンジをジュースにしてみんなで分ける。
→ラテラルシンキング

・解答例4:種を植えて実ったオレンジを同じ数ずつ分ける。
→ラテラルシンキング

【出典】ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門 木村尚義著

いかがでしたでしょう?私が最初に考えたときはまさに解答例1のような「常識的」な答えになりました。それに比べて解答例3や4はまさに自由な発想、ラテラルシンキングの解答例になります。

前述しましたがどれが正解というわけではありません。まずは固定概念や自分の中で常識となってしまっているものにとらわれず、自由な発想をすることにより今まで思いもつかないような方法が見つかることがあります。

ラテラルシンキングの鍛え方

なぜ?本当?前提を疑ってみる

まずは自分の中にある固定概念や常識を疑ってみましょう。様々な事象を考える際、「なぜ?」「本当に?」といった問いかけをしてみてください。トヨタ生産方式の一環に「問題を発見したらなぜを5回繰り返す」というのがありますが、あれに似ています。まずは前提を疑うためにも「なぜ?」「本当?」と一度自分の中で立ち止まってみてください。

抽象化する

説明が上手な人はわかりやすい例えで説明してくれます。これは物事を抽象化して他のものにも応用できるからです。そのためにも物や事象の本質を見極めることが重要です。「何をするものなのか?」「他に応用できるものはないか?」といったことを日頃から考えるクセをつけてみてください。本質を見極め、抽象化することによって、ある側面からしか見えていなかった部分を色々な方面から見えるようになり、新しい発見につながるかもしれません。

セレンディピティ

セレンディピティ(英語: serendipity)とは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。

【引用】ウィキペディア

多くの発見は偶然や予想外によってもたらされています。その偶然や予想外のできごとを無視せず、自分のものにできるかどうかはその人次第になります。同じ偶然の出来事を目の前にした時、ある人にとっては偶然をそのまま流してしまい後に何も残らないような出来事も、日頃から感性を研ぎ澄まし、アンテナを高く張っている人にとっては何かの発見につながります。

偶然の発見によって新商品が生まれた有名な事例としてはポストイットがあります。もともとは強力な接着剤を開発していたのですが、なかなかうまくいかず粘着性の弱い試作品が出来上がってしまいました。そこで「失敗だ!」で終わってしまっては終了ですが、「よく接着するが簡単にはがれる」ことに気づき、「しおりとして使えるのでは」と閃き、商品化に至りました。

こういった偶然に出会った際、そのまま流してしまうのではなく、自分の中に何かひっかかったり、新しい発想につながるようにするにはやはり感性を研ぎ澄ましておく必要があります。そのためにも、日々の生活をマンネリ化せずに新しいことに積極的にチャレンジしてみてはいかがでしょう。

まとめ

人間は年齢を重ねるごとに「常識」という枠組みの中に収まりがちです。私自身も日々の行動の中で自分の中で勝手に「常識」と思っていることを、他人がそれと違った行動をとるとイラッとしてしまうことがあります。ただ、その「常識」と思っていることが本当にそうなのか?ということは常に意識することが大事だと改めて思いました。

また、新しい商品を開発する際にはもちろん、日々の業務内容を見直す際にもラテラルシンキングで考えてみる必要もあると感じました。ルーティーンワークはどうしても今まで通りのやり方に凝り固まってしまいます。一度これまでのやり方、常識に囚われずに自由な発想で見直してみることも必要だと思いました。

みなさんも仕事の中はもちろん、日々の生活にもラテラルシンキングを取り入れてみてはいかがでしょうか?